ナノ薄膜とミクロ領域の熱物性分布測定顕微鏡

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  • 熱物性顕微鏡 サーマルマイクロスコープ
  • TM3

【特徴】
▶数100nmオーダー膜膜の熱物性測定
▶φ3μmスポットの熱物性分布測定
▶レーザーによる加熱と検出による非接触測定

概要

 サーマルマイクロスコープは微少領域におけるサンプルの熱物性を点、線、面で測定することを可能とした、世界初の熱物性測定装置です。従来の熱物性測定装置では難しいとされていた、ミクロンオーダーで熱物性値を非接触で測定できるため、これまでにない新しい熱設計にご利用いただけます。ミクロンオーダーの場所ごとの測定値を集めて熱物性分布も表現できます。ナノテクノロジーの進展により、機能性微細構造材料が続々と登場しています。サーマルマイクロスコープはミクロ領域の熱を阻害する要因を解析するための熱浸透率を世界で初めて非接触で測定できる装置です。機能性微細構造材料のミクロ領域に熱移動を阻害する要因が存在すると材料・素子の性能低下を招きます。例えば、超高温での傾斜機能材料の特性の劣化、半導体レーザの出力の低下、半導体素子の動作異常、薄膜の密着性低下、放熱性の悪化、等。このようなミクロ領域の熱移動を阻害する要因を解析する装置は存在しませんでした。

熱物性顕微鏡 熱浸透率測定原理

熱物性顕微鏡 熱浸透率測定原理

試料にMo薄膜を成膜し、加熱用レーザにより表面を周期的に加熱します。熱はMo薄膜から試料上に移動し、基板の熱伝導率の違いにより、表面の温度応答が変化します。Moの反射率は、温度により変化する性質がありますので、加熱用レーザと同軸に照射した、検出用レーザの強度変化をとらえることで表面の相対的温度変化を測定します。この測定法により、高分解能の熱浸透率測定を可能にしました。リファレンス試料を準備することにより熱容量及び熱伝導率測定が可能になります。

 

構成装置

 

 

測定事例

薄膜と微小領域の熱浸透率の測定に最適です。非接触かつ高分解能での測定が可能です。

 

【事例1】 アルミナフィラー

 

【事例2】半導体レーザの電極部

 

【事例3】SiC(単結晶・多結晶)

 

【事例4】セラミックス(AIN)

 

 

応用例

電子材料、伝熱材料、断熱材料、繊維系複合材料、傾斜機能材料、粒子系複合材料、積層材の断面、半導体レーザ 等

 

 

 

▼他にも︕薄膜に関する測定技術(薄膜密着力、斜め断面加工)

★斜め切削法により、多層膜の各膜の分析も可能です!   →詳細はこちら