• デンマーク FOM Technologies製

小型卓上のダイコーターです。
 ▶優れた均一なウェットコーティング
 ▶低粘度から高粘度(≦20,000cP)に適合
 ▶材料ロスが少なく環境に優しい手法
 ▶薄膜太陽電池、バッテリー、燃料電池、メディカル等へ

※FOM technologies社は、デンマーク工科大学
持続可能エネルギー研究所(OPV)から起業(2012年)した
会社になります。

FOM nanoRC型

【仕様】

塗布幅 最大100 mm
塗布長さ 最大500 mm
塗布速度 最大2.0m/min
ドラム加熱温度 最高150℃
スロット・ダイ位置精度 ±10μm精度のデジタル表示カウンタ
対応粘度 20,000 cP 以下の液体に対応
送液方法 外部シリンジポンプ
制御方法 一体型タッチパネル制御

【特徴】

・フレキシブルな基材へ塗工可能
・小型、軽量、簡単操作!ラボレベルにピッタリ構造
・低価格

寸法: 53 x 23 x 33cm (L x W x H)
重量19 kg

・スロットダイヘッドは組立、分解清掃が簡単な構造

ラインナップ


FOM arcRC型 (フレキシブル基板用)

塗布幅 最大200 mm
塗布長さ 最大1000 mm
塗布速度 最大5.0m/min
ドラム加熱温度 最高200℃
※Ø320mm、 内蔵冷却ファン付き
スロット・ダイ位置精度 ±5μm精度(デジタル表示カウンタ)
ダイヘッド加熱温度 ~80℃
送液方式 内臓シリンジポンプ
シリンジ加熱温度 ~80℃
対応粘度 ≦50,000 cP
寸法・重量 45 x 84 x 75cm (長さ x 幅 x 高さ)、約50 kg

arcRCには熱風/IRオーブンを搭載するR2R型オプション設定がございます。

 

FOM vectorSC型 (ベース型)

コーティング幅 最大200mm(スロットダイ適合性:S-XL)
塗布長さ 最大300mm
塗布速度 最大5.0m/min ※サーポモーションシステム
基板固定方法 多孔質真空チャック
ベース加熱温度 最高200℃
ダイヘッド加熱温度 最高80℃
スロットダイ位置精度 ±10μm(デジタル表示カウンタ)
対応粘度 ≦50,000 cP
シリンジ加熱温度 ~80℃
送液方式 一体型シリンジポンプ(最大200 ml)
寸法・重量 830 x 430 x 460mm (L x W x H)、約50 kg

 

FOM alphaSC (ベース型)

コーティング幅 最大300mm (スロットダイ適合性: S – XXL)
塗布長さ 最大300 mm
塗布速度 最大5.0m/min  ※サーボモーションシステム
基板固定方法 多孔質真空チャック
ベース加熱温度 最高200℃
ダイヘッド加熱温度 最高80℃
スロットダイ位置精度 ±5μm(デジタル表示カウンタ)  完全電動スロットダイハイト位置決め
対応粘度 ≦50,000 cP
シリンジ加熱温度 ~80 ℃
送液方式 一体型シリンジポンプ(最大200 ml)
寸法・重量

1100 x 800 x 750mm (L x W x H)、約250 kg

 

FOMスロットダイコーティング solutions

オプション

窒素空気ナイフモジュール

ダイコーターとは

ダイコーターとは、ガラス、金属、高分子など、様々な材料基板上にコーティング液を精密に塗工する事ができる装置となります。 1950年代初めにイーストマン・コダック社によって写真フィルムの製造のために発明されました。 材料の無駄が少なく、運用コストも低く、超薄膜を均一にコーティングできる汎用性、拡張性の高い塗工技術になります。

スロットダイコーティング技術(※仕組み)

  1. コーティング液(インクやスラリー)をポンプで圧送し、
  2. スロットダイヘッドに送り込まれます。
  3. コーティング液はダイヘッド内で整流され、ダイヘッドスロット部より吐出されます。
  4. コーティング幅はダイヘッド内にあるシムにより決定されます。
  5. また、メニスカスを安定させるために、ダイヘッド内にはガイドが内蔵されます。
  6. コーティング液中の溶媒が蒸発・乾燥させることで目的の膜が形成されます。

ダイコーターの原理・仕組み

ダイヘッドのスリット部から圧送された液体を押し出し、基材に直接コーティイングする塗工機になります。

ダイコーターの特徴

塗工液のロスが少なく、インクの設計次第で厚塗りから、乾燥膜厚 数十nmオーダーのコーティングを可能にします。

膜厚制御

ダイコーターの膜厚制御は、ダイヘッドと基材間の距離だけでは決定されません。 ウェット膜厚は、基材の送り速度、ポンプ流量の他にも、様々な条件により決定されます。

安定した成膜を行うためには、代表的には下記のパラメーターを決定する必要があります。

  1. ポンプ流量
  2. 基材の送り速度
  3. スロットダイヘッドの高さ
  4. コーティング液の物性(粘度など)
  5. 基材とコーティング液の親和性(濡れ性など)
  6. 装置自体の性能(ダイヘッドの加工精度、搬送系の精度など)
  7. インク濃度と乾燥膜厚の関係性(濃度など)

ラボスケールにおける各コーティング技術との比較

ラボにおける代表的なコーティング装置と比べ、ダイコーティングは以下の特徴(メリット)を有します。

  1. コーティング液の設計等にもよりますが、数十nm~数百μmと幅広い膜厚形成
  2. 対応可能なコーティング液の粘度範囲が広い
  3. 他の方法と比べ、工業的生産に向いている
  4. 材料効率(歩留まり)が高く、それによる材料廃棄が抑えられ、環境性能が高い
  5. ラボから生産へのスケールアップ性能が高く、スケールダウンも容易
  6. 他手法と比較してダイコーティングは粘度範囲を広くカバーしています。

 

ダイコーターの実用例

ダイコーターは、近年 研究開発(ラボ)にも用いられ、太陽電池、二次電池、OLEDや、医療・製薬業界においても用いられる高精度な塗工装置になります。

有機薄膜太陽電池

  • 簡易なアップ/ダウンスケーリング。R2Rへの互換性も
  • 光電変換層(Perovskite)、ETL、HTL、各界面層および反射防止コーティング
  • 10nmまでの薄膜
  • ペロブスカイト層の急冷、平滑化のための窒素ブレード機能
  • 材料効率が高く、高価なポリマーの無駄をZEROに!環境にも優しい

電池

▷リチウムイオン電池、次世代電池

  • 日々進化するリチウムイオン電池材料への対応、実現可能性を高める
  • 幅広い膜厚範囲(10nm – 100μm)
  • 多様な成膜ニーズ(厚塗り電極、薄い固体電解質、中間層および保護被覆)に対応(粘度:1~20,000++ cP)
  • nanoRCはグローブボックスにも入るコンパクト設計なダイコーター

▷燃料電池

  • 簡易なアップ/ダウンスケーリング。R2Rへの互換性も高い。
  • 多様な燃料電池コーティング(電解質、触媒層、微孔性層)に対応する
  • 柔軟性の高いターゲット厚(10nm~100μm)と粘度(1~20,000++ cP)
  • 高い材料効率により、高価な触媒コストを節約!

医療、製薬

  • 簡易なアップ/ダウンスケーリング。R2R互換性も
  • 濃縮薬物フィルム、新規医療画像形成材料、疎水性/親水性処理など多様なニーズに
  • 柔軟に対応!(厚さ:10nm~100μm、粘度:1~20,000++ cP)
  • 印刷された薬物センサーおよび診断装置における界面被覆および検知選択膜層
  • アイソレーターと組合せし、閉鎖系環境下成膜による材料保護、汚染防止

電機、電子

  • OLED、ECD、導電性箔、分子膜センサーなどに
  • 電子部品の製造、印刷など多様な用途

 

 

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